■新・汽車旅日記 ~平成ニッポン、いい日々旅立ち 第739回「落ち着かないアート - 現美新幹線 -」 ※※連載再スタート※※ 2018年10月14日。鉄道記念日に列車で旅するとは幸せなことだ。今日は新潟に行く。乗り鉄と食がテーマの雑誌の取材だ。取材対象は新潟~酒田間の観光列車「きらきらうえつ」と、新潟の「へぎそば」だ。「きらきらうえつ」は私の提案だ。2007年に乗った時の夕陽が素晴らしかった。へぎそばは編集部が決めた。カメラマンと新潟駅に10時集合という段取りだ。食の取材が先だ。飲食店の取材はピークタイムを外す必要があり、ランチタイムの前に済ませる。現地集合の行き帰りはひとり旅も同然だ。新潟駅に10時前に着く列車は、東京駅7時48分発の「MAXとき305号」がちょうど良い。カメラマンもこの列車を選ぶはず。しかし私は東京駅7時ちょうど発の「MAXとき303号」に乗り、越後湯沢駅で降りた。越後湯沢駅から新潟駅まで「現美新幹線」という観光列車が走っている。越後湯沢駅8時24分、新潟駅9時14分…
杉山 淳一 バックナンバー
2025/04/10掲載
■店主の分け前 ~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと 第500回「流行り歌に寄せて No.295 「天使も夢みる」~昭和48年(1973年)2月25日リリース」 私は、ヒット歌謡曲を時間の経過に沿って記したある年表を参考に、毎回このコラムを書いている。今回、『赤い風船』の次はなんだろう、と見たところ、山口百恵の『としごろ』とあって書き出そうとした。けれども「あれ? 確か山口百恵よりも桜田淳子の方がデビューが早かったのでは?」と思い当たり、調べてみると3ヵ月ほど桜田淳子の方が早かったので、今回は、そちらで行こうと思う。その年表には「うん?」と思う曲が入っていなかったりすることが時々あるが、基本的にはしっかりまとめられていて、この作業をするのには大変助かっている。例によって、リリースの時が前後してしまった更新になるが、ご容赦いただきたい。桜田淳子、と言えば、まず真っ先に思い浮かべるのが、あの白い帽子である。いわゆるキャスケットという種類の帽子だが、今回の…
金井 和宏 バックナンバー
2025/04/17掲載
■西部開拓時代の伝承物語 ~黄金伝説を追いかけて 第49回「西部劇名作選 ベスト20 No.15」 この映画はジョン・ヒューストンが満を期して作った映画で、シナリオも自ら書き、1935年に原作からのシナリオ起こしを終え、1941年には撮影に入る予定だった。ところが第二次世界大戦が勃発し、ジョン・ヒューストンは戦争の現場の記録映画を撮る政府の仕事のため招集され、自分の映画作りが伸び伸びになってしまい、終戦後1947年になってようやく制作にとりかかったのだった。これは文句なしの名作、ジョン・ヒューストンらしさに溢れている秀作に間違いない。しかし、この映画を西部劇のカテゴリーに入れるかどうかは疑問が残る。というのは、舞台はメキシコの金鉱であり、時代も一山組のゴールドラッシュではあるのだが、息を呑むような風景、モニュメント・ヴァリー、イエローストーンの山々、大草原も出てこないどころか、艶やかな馬ではなくロバが主役なのだ。おまけに決闘、ガンファイトもなく…
佐野 草介 バックナンバー
■亜米利加よもやま通信 ~コロラドロッキーの山裾の町から 第895回「自分を笑える精神~川柳」 ウチのダンナさんの友人で、もう長いこと俳句に凝っている人がいます。定期的に季節の句をメールしてくれるので、それをダンナさんの解説?で味わっているのですが、私には掴みきれない状況、表現がたくさんあり、100%理解し、感得しているとはとても言えません。でも、俳句の創作を20年以上、もしかすると30年も続けているのは素晴らしいことだと思います。俳句に比べ同じ17文字の川柳の方は、ある程度日本の事情、サラリーマンや家庭を知っていますから、屈託なく笑えます。日本の新聞、全国紙、地方紙に必ず俳句、和歌、川柳の投稿欄があるのは驚きです。そして、毎朝新聞を開いて、一番最初に目を通すのが、俳句、和歌、川柳のコーナーだそうです。アメリカ人ならまず見るのはスポーツ欄かしら。川柳がこれだけ盛んに詠まれるのは、日本人がまだ自分自身を笑う精神を持ち、自虐的にならず、私ってどうしようもない存在なんですと公言することが…
Grace Joy(グレース・ジョイ) バックナンバー
■ドレの『狂乱のオルランド』 ~物語の宝庫、あらゆる騎士物語の源 第10歌 ルッジェロの大冒険 第6話「絶体絶命のアンジェリーカ」 さて前回は、ルッジェロが岩に荒波が打ち寄せる岩に、生まれたままの姿で鎖に繋がれているアンジェリーカを派遣したところまでお話しいたしました。ルッジェロがイポグリフォを操って降下してよく見れば、全裸の体に波しぶきを浴びて泣き叫ぶアンジェリーカの足元には、巨大な蛇とも龍ともつかぬ異様な怪物。波の中から身を踊らせて、今にもアンジェリーカを飲み込もうとしている様子。どうしてアンジェリーカがこんなところでこんな目に、彼女に首ったけのオルランドやリナルドは一体全体何をしているのか、とルッジェロは思ったが、ここまで私の話を聞いてくださった皆さんならご存知の通り、第8歌でお話しいたしましたように、この島では、海の神ネプチューンの息子の怪物の姿をしたプロテウスが島の王の娘に一目惚れをして無理やり情をかわし、そのことを憤慨した王が姫である娘の命を絶って海に捨てたこと…
谷口 江里也 ※只今休載中
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■よりみち~編集後記 アメリカのマッドマン政権はまだ始まったばかりですが、これからの4年間で世界は修復ができないほど大きく変わってしまうかも知れません。異常な政策や決定が突如開始され、徐々に独裁的な色彩が強まるばかりです。03月18日には政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)などの記者らに対し休職を命じましたが、VOAは国営放送局で64ヵ国語でTV、ラジオ、デジタルコンテンツを製作しており週間視聴者数は4億人以上で、従業員は1300人以上の大所帯であり、イーロン・マスク率いる政府効率化省(DOGE)が資金提供を中止したため休職に追いやられています。トランプ大統領に批判的と受け取られたコメントが多かったことから解体され、記者の魔女狩りが強行され、トランプの忠実な支持者が組織に任命されることになりそうですが、どう見ても独裁国家のやり口であり、民主主義の長い伝統のあるアメリカとは到底思えない暴挙がこれから続きそうです。トランプ大統領が誕生すれば、すぐにガザ地区の戦闘を休止しできると言って…
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■鏡の向こうのつづれ織り ~谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空 [全24回] 谷口 江里也
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