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■よりみち~編集後記

 

更新日2024/08/29 



最近、地球の気候も各国の政治でも、何でもかんでも歴史上初めてという現象が続き、もう何が起こってもそう驚かなくなっていないだろうか? 
特に、延々と続けられている二つの戦争に関しては、当事国の人々にはとても耐えがたい苦痛と恐怖の連続であり、理不尽極まりない現実なのだが、解決の兆しすら見いだせない国際社会や国連機関に対して呆れ果て、一度始めてしまった紛争を解決することの難しさを痛感するばかりである。とにかく、紛争になる前にドンパチを絶対に止めるしか解決策はない。

ウクライナへのロシアの侵攻(2022/02/24)からすでに2年半、ウクライナ兵戦死者3万1,000人(2024/02/26)、ロシア兵戦死者6万人(2024/07/23)、そしてイスラエル・ガザ紛争(2023/10/07;ハマスの越境攻撃;1200人を殺害、人質251人-内民間人105人解放、イスラエル側は現在80人前後と推測)で、イスラエル軍の攻撃によるガザ地区のパレスチナ人死者数が3万5,000人超(2024/05/13)と、ほんの1年で13万人以上の尊い人命がこの二つの戦場で消えてしまっているのだ。

陰謀論は嫌いなのだが、ロシアのウクライナ侵攻はロシアとアメリカの覇権争いの代理戦争となっていることは否定ができない。核保有国同士の直接戦争はタブーとされ、互いにそれを望むことはあり得ないことで、ロシアはウクライナを揺さぶることでアメリカそしてNATOを牽制することが目的なのは明らかだろう。イスラエルのガザ地区の爆撃を止めないのも、その裏にアラブ諸国の強硬派を支持し、ロシアと接近しているイランの存在が大きく、アメリカ経済の中枢を担うユダヤ系により、イスラエル支援とガザ地区攻撃を肯定せざるを得ない苦しい立場に追い込まれている。

そして、どちらの戦争にもキーマンとなっているのがアメリカ大統領であり、その大統領選挙の行方が世界中の注目の的になっているわけだ。なんとか老齢のバイデン大統領の立候補を断念させた民主党だが、果たしてアメリカ初の女性大統領となる可能性のあるカマラ・ハリスがこの二つの戦争を終結させることができるのだろうか? 
答えは明らかに「無理」だろう。バイデン大統領の副大統領として、無難に外交や経済を進展させることは可能だろうが、ウクライナもガザもバイデンと同じように引き継ぐだけのヒトに思える。もちろん、扇動家で白人至上主義の独裁者のトランプ前大統領の返り咲きを阻止するという最も大事なミッションだけは大いに評価されるだろうが、ユダヤ系ロビイストから資金提供を受けているカマラ・ハリスではガザ攻撃を承認し続けるしかないのだろう。ロシアとの関係修復もユダヤ系武器商人たちが邪魔をし続けるはずで、アメリカはさらに混沌の世界に引きずられそうだ。

そして肝心の日本である。支持率最低の20%以下を延々と続けていた岸田首相が、やっと再選は勝ち目がないことを悟り立候補断念を決断、裏金自民党を大改革すると威勢だけはイイ自民党総裁選が注目されてきている。9月末の投票に向けて立候補者が名乗りを上げ始めているが、なんと12人以上の候補者が予定されており、注目は決選投票に残るのは誰かということ。今回の総裁選の最大のテーマであるはずの「裏金問題からの脱却」は誰一人として明確な解決策を提示しておらず、全く自民党の体質改善どころか、旧態依然の自民党を引き継ぐだけの候補者ばかりであることは間違いない。

その注目候補の筆頭として、若手のホープと期待される小泉純一郎元首相の次男、小泉進次郎(43歳)が注目を浴びているが、若手議員が国政の中枢で活躍することは大いに賛成だが、親の七光り以外に何の実績もなく、まともな政策議論もできないボンボンにこの難局の只中にある日本の総理大臣など任せられるはずがない。確かにこのヒトは親の影響なのか失言やスキャンダルはほとんど聞かないのだが、政治論争でマトモな発言を聞いたことがなく、常に訳の分からない言葉を並べてマスコミを煙に巻いているだけで、何もできない何もやらない首相になることだけは確実だろう。

そして、もう一方の野党筆頭である立憲民主党の党首選挙の候補者にも唖然とさせられる。裏金自民党が自滅するかもしれないという大事な政局に、この旧態依然のメンツがまた再登場しようという発想に愕然とするしかない。立民に若手議員はいないのか、女性の候補はいないのか? 
今回の党首選挙でさらに党員の退会が激増することは間違いないだろう。立民は連合オバさん共々一旦解党するのが一番良い選択だと思える。そして市民連合を母体とした議員集団として再結成した方がまともな政党になると思うのだが、なぜその動きがないのだろうか?(越)

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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