■ニューヨーク・カッパ便り~USアート見聞録

原園 綾
(はらぞの・あや)


在ニューヨーク。アーティストおよびアート・プログラムについて気ままにリサーチ中。ハンター・カレッジ人類学修士課程では知覚進化やアートの起源がテーマ。新しい趣味は手話と空手。2004年はいい感じ。

 

 
第1回:アートな旅
~サンタ・フェ&ラス・ベガスの巻

第2回:美術館でダンスの
展覧会を観るの巻

第3回:アングラ、ライブ、ビデオ、
エッチング…etc
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第4回:幻想的な空間を楽しめるビジュアル本をご紹介
第5回:春だよ、イースターだよ、
ピョンコちゃんだよ!

第6回:中間試験が近づいてきたあ…ゲロ!

第7回:ギリヤークさんのスワン・レイクに胸キューン!
第8回:春のウィリアムズバーグ
第9回:徹底的おバカ映画と素晴らしきオタク映画


■連載完了コラム
Gallery 1 by 4
~新進アーティスト・ガイド from New York

[全33回]

生き物進化中
~カッパのニューヨーク万華鏡日記

[全15回]

只今、生き物進化中
~カッパ的動物科学概論
[全15回]

■更新予定日:隔週木曜日

第10回:カッパ、五大湖ドライブ&キャンプに行く夏休み

更新日2004/07/08


まだ涼しい6月中旬のNYを後にハイウェイを西へ西へと行ったのだ。
あっという間に田舎道と田舎町。

最初に目指すはミシガン湖! ってさー、湖だよね、海じゃないよね。

向こう岸が見えませーんっ。ここではワレン砂丘州立公園パトロールが砂浜を走れるトラクターのようなバイクで現れ、「犬は入れないのですぐ立ち退きなさい!」と厳しくお咎めが。
ごめんなしゃーい、砂浜にさえ出なければいいのだと思ってた。

キャンプは結局2回だけ、でも去年に続きすっかりキャンプ犬になったうちのワン公。たのもしー。ヒモからまってますけど……。オッス。

夜、クマなどを呼ばないように、キャンプ場ではゴミや食べ物は出しっぱなしにはできない。車に入れてしまうのが一番。でも生ゴミは出しておこうと、夜の暗~い公園をゴミ捨て場まで。州や地域によってゴミ分別などの方法が違うので、分けないでいいのか確認しようとゴミ箱の中をしっかりのぞいて、「ギョエーッ!!」と絶叫してしまった。

アライグマが、それも何匹もゴミ箱の中で息を潜めてコチラを見ているんだよーん。恐いというよりびっくりギョーテン!! そういえば国立公園などでアライグマは常連で、以前、ピクニックテープルに置いてあるビール瓶を倒して、こぼれたビールを手につけつけなめていたのを見たこともあったじょ。
そうそう、ここはゴミは分別してないようだね。

同じミシガン湖だけど、ここら辺はちょっとしたリゾートの街。夏はウォーター・スポーツ、冬はスキーのトラベルス・シティー。
ワン公は「あのお船に乗りたいの~」。

スペリオール湖までは行けなかったけど、途中小さい湖がたくさんあるので、ウルフ・レイクにも一泊。これは手軽なサイズ。静かでいい所。

今年は豪雨に見舞われているというこの地方。単調な田舎道も突然運転不可能なほど真っ白けになったりしたの。でも雨雲が去ってゆくとあっという間にお天気になっちゃう。だから虹も出ちゃう!

エリー湖も大きいぞ! なんと五大湖の水だけで世界の淡水の20%を占めるらしいからね。規模が違う。

そしてエリー湖とオンタリオ湖をつなぐナイアガラの滝。すごいのはスケールだけでなく、あそこもここも、人がかなり近付けるように道路も遊歩道も整備されていること。そしてカナダ側もアメリカ側もここぞとばかりに滝の望めるホテルやカジノがすぐ近くに立ち並び、まるでナイアガラの滝ですらラスベガスのホテル・ベラッジオの噴水と同じ扱いになっているよう。アメリカの商魂を見た。


ニューヨークに戻った実感はマンハッタンにつながるトンネルで、いくつもの車線が合流するところで、「このやろ、入れるもんか。 わしが先じゃあ!」と各車から意気込みが伝わってきたところでした。(田舎は道譲ってくれて親切だったんだもーん。)

総計3,000マイル(4,800キロ)、13日間の旅のあらすじでした。
ただいま~。

 

 

第11回: 面白い舞台、ダンス、そして歌舞伎 in NY