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■現代語訳『方丈記』
  ~鴨長明の『方丈記』を表現哲学詩人谷口江里也が現代語に翻訳
更新日2014/05/22



現代語訳『方丈記』

谷口 江里也



方丈記 
第六回

 また、ずいぶん前のことなのではっきりとは覚えていないけれども、たしか養和元年のころに、二年ほど、飢饉で世の中が、たいへんひどいことになった時があった。春や夏には日照りが続き、そうかと思うと秋には大風が吹いて洪水になるなど、良くないことばかりが続いて、五穀は実らず、そんななかにも春が来て、人々は空しい想いを抱えながら田の土を耕し、夏に向けて稲の苗を植えたけれども、かといって、秋に収穫に浮かれて騒ぐこともなければ、冬にそれを蓄える喜びもない。(本文テキストへつづく・・・)


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谷口 江里也
(たにぐち・えりや)
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詩人、ヴィジョンアーキテクト。言葉、視覚芸術、建築、音楽の、四つの表現空間を舞台に、多彩で複合的なクリエイティヴ・表現活動を自在 に繰り広げる現代のルネサンスマン。著書として『アトランティス・ ロック大陸』『鏡の向こうのつづれ織り』『空間構想事始』『ドレの神 曲』など。スペースワークスとして『東京銀座資生堂ビル』『LA ZONA Kawakasi Plaza』『レストランikra』などがある。
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