砂糖でできたガイコツのお菓子
撮影 緒川たまき
のらり:ガイコツグッズ! なんだかおどろおどろしいですね。
緒川:それが全然怖くなくて可愛いんですよ。「カラベラ」と呼ばれているのですが、カラフルでキッチュで、むしろ可愛い。

のらり:緒川さんが訪れた、オアハカという町はメキシコシティから飛行機で一時間くらいの土地ですね。ここを選んだ理由はどうしてですか?
緒川:オアハカは、国内でもインディオの人々が多く住む町であるとともに、ガイコツ祭りがさかんな土地として知られているんです。インディオの古くから伝わる土着の文化と占領時代のスペインの文化、はたまた古代遺跡なんかも残っていて、その三つがミックスされた面白い場所なんです。

のらり:地方によってガイコツ祭りのスタイルは違うんですか?

緒川:基本的には決まった形式があるんですが、海や川に近い地域では飾り舟を流したり、オアハカのようにインディオの伝統色が強いところもあるようですね。あと、お墓の形も違っていましたね。

のらり:他の地方で開かれるガイコツ祭りも見てみたいですか?
緒川:もちろん! 後から調べれば調べるほど私の知らない飾り付けがあったり、時間が許せばぜひ又、見に行きたいですね。

のらり:なぜそこまでメキシコに惹かれるんでしょう?
緒川:本来ならば、あの灼熱の太陽があるというだけで避けそうなものなんですが、それを上回るくらいの「闇の部分」といいますか、インディオ文化とヨーロッパ文化の混ぜ合った複雑な歴史的・文化的な背景に惹かれるかもしれません。
対照的な二つの文化が混在することで良い部分もありますが、もちろんそうでない部分もありますよね。メキシコシティーで現地のガイドさんに注意された、銃社会のもつ緊張感というか、明るいラテン気質とは対照的な闇の部分のギャップに好奇心を刺激されるんでしょうかね。

手作りセッケンにもかいま見せるムード派としてのこだわり

のらり:ところで緒川さんといえば、カメラをはじめ、お茶やら散歩、お裁縫など多趣味な方とお聞きしていますが……。
緒川:最近はそれに「セッケン作り」も加わりました。手作りセッケンは、以前から気にはしていたんですが、お気に入りのセッケンも買えば手に入るし、なかなか作るきっかけがなかったんですね。
ところがある時、気にかかっていた手作りセッケン作家のセッケンを買ったんですよ。それを実際使ってみたら、自分が思い描いていたものとちょっと違っていたというか、私の好みとは合わなくてガッカリしたんです。
手作りセッケンの良さは、自分の思い通りにいくらでもレシピを変更できるところ。それならば自分好みのものを作ってみようと思ったんです。

のらり:それでできたものはいかがでしたか?
緒川:それがまだ制作途中なんです(笑)。せっけんは、作る工程でも時間はかかるのですが、いったん作ってから完成させるまで4週間から6週間ほど寝かせなければならないんですよ。今、固まるのを待っているところです。もし、失敗したとしても手を洗うだけに使ってもいいし、できあがりが楽しみなんです。

のらり:なるほど。セッケン作りはハマりそうですか?
緒川:もう、底なし沼のように(笑)。

のらり:そういえばセッケン作りは、苛性ソーダという、取り扱いに注意が必要な薬品がいるんでしたっけ?
緒川:そこがもう!「危ない!劇薬」と書いてあるとそれだけでドキドキしてしまって。ちゃんと手術用の手袋とか眼鏡をして万全の態勢でセッケン作りにのぞむ訳です。
(となりで同席しているマネージャー女史):作業用に白衣まで着そうな勢いですよ 。ムード派ですから、まずは雰囲気からです(笑)。

のらり:緒川さんにとって雰囲気を演出することは大事なんですね。
緒川:それがなかったら生きていけない(笑)! と言うのは冗談としても、「これはこれに合うんじゃないかしら」とか、時間帯までこだわって、いろいろと考えながら過ごす時間が一番楽しいんですよ。

のらり:基本的に緒川さんの趣味は一人遊びがメインですか?
緒川:いつ思い立つかわかりませんから、一人で遊べるものでなければダメですね。だって、人を巻き込んで私の熱の高まりを相手にも強要するの悪いでしょう(笑)。

のらり:緒川さんの惹かれる遊びに共通する要素ってありますか?
緒川:そうですね……、「めんどくさいもの」でしょうか。別にめんどくさいから好きな訳ではなく、カメラやお裁縫といったものは、ある程度の準備が必要になる。
周到に用意すればするほど結果に反映されるというか。道具を一式揃えてしまえばこっちのものというか。仮に飽きて途中で辞めたとしても、道具が揃っていれば「またいつでも始められるわ、かかってらっしゃい」なんて思ったりして。

のらり:緒川さんちにはいろんな道具があちこちにありそうですね。これからも趣味の世界を極めていってください。あっ、もちろん本業のほうもご活躍を期待しています。
緒川たまきさんの写真集  
『1997』
(ロッキング・オン刊)
『緒川たまきのまたたび紀行-ブルガリア篇』
(ロッキング・オン刊)
 
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