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■よりみち~編集後記

 

更新日2014/12/25


2014年があと数日で終わりとなるが、振り返ってみると、色々と問題が起こった公私共に大変な年だったなと思える。それがあまりにもスピードが速すぎて頭が付いていかないという、多分に老化現象が影響していることは確かなようだ。大変なことが起こっているにもかかわらず、止まって考えることを敢えて避け、淡白にやり過ごしてしまうことを覚えてしまったのかもしれない。まあ、あんまり真剣に考えてもしょうがないことばかりが多すぎるので、自己防衛本能なのかも知れない。

ただ、この師走のどさくさ紛れに実施された衆院解散によるアベノミクス選挙については、淡白にやり過ごしてもいられないほど、心配の種が増えてきていている。この安倍さんの魂胆は、とにかく憲法改正が自分のミッションであり、亡き父親の悲願でもあった戦争ができる日本に戻すために、衆院3分2を自民勢力で圧倒して、憲法改正決議が可能な状態にしたいということで、まだアベノミクス神話のボロが出ないうちに、エイヤーとばかりにとにかくやってしまったら、あとは適当に答弁して煙に巻いて、文句を言う奴は秘密保護法案でブタ箱送りをちらつかせて黙らせる準備もできていると考えているのだろう。進駐軍による憲法を改正した総理大臣という歴史に名を残すことが安倍一族の悲願となっているのかもしれないが、戦犯の呪われた一族の名誉だけのために日本の憲法が弄られてなるものか。

アメリカとの密約があったのか、CIAでも動いているのか、原発の再稼動の動きがやたらでてきており、安倍さんとしては、まずこの原発再稼動から手始めに有無を言わせない手法でゴーサインを出して、反対派を黙らせ、お上には逆らえない風潮を植え付けて、その勢いのまま憲法改正議論に持ち込む作戦のように思える。その際の殺し文句は、またあの「すべてコントロールされていて、何の心配もない」だろう。もうすでにウソと分っている単なるその場しのぎの答弁だが、それでも通してしまうという恐怖の駄々っ子戦略が始まるのだ。

第二次大戦を子供の頃に経験している心ある老人たちが、最近の国際状況や右翼的な傾向を開戦当時の日本にとても似ていて怖いと言いだし始めている。2015年は、エナジー・シフトによる「卒原発」と集団的自衛権行使の廃案をはじめとする「憲法改悪阻止」がテーマになりそうだ。なんかあんまり平和なイメージではないが、そこは淡白にやり過ごしながら適当に頑張りましょう。皆様、よいお正月をお迎えください。(越)

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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