■よりみち〜編集後記

 


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更新日2008/08/28


アフガニスタンの伊藤和也さんはやはり殺害されていました。拉致されたというニュースを聞いて、嫌な予感がしたのですが、残念ながら最悪の結果となってしまいました。アフガンで活動するNPOの中でも、特に草の根派の「ペシャワール会」のメンバーでしたから、これはちょっとショッキングな事件です。これで日本の支援団体もほとんど撤退せざるを得なくなる可能性がでてきました。拉致したタリバン系の組織の一人が逮捕されているようですが、その男が最初から殺害を計画していたことを供述しているようで、外国人がこの事件で支援活動から手を引くことを狙っているようです。
アフガニスタンで20年以上にわたり医療と農業の復興支援活動を続ける「ペシャワール会」の代表、中村哲医師は、以前からアフガンでの活動を、「アフガニスタンでも天変地異(旱魃)が起きている。私たちがしていることは国際貢献とは思ってはいない」と話しており、「病気を治すには、病気を予防するには100の診療所より1本の用水路」というように、井戸を掘ることで病気が減り、人々が村から離れずに済むという考えで、用水路の工事や農業指導を行ってきている。地球温暖化の犠牲になりつつあるアフガンの現実を直視して、旱魃から大地を守るために、民間でしかできない復興支援を現地の人々の中に溶け込んでやり続けてきたNPOである。その実績も十分現地の人々にも評価され、慕われてきたメンバーが無残な死を遂げてしまったわけで、タリバンは、どんな支援活動も拒否し、外国人はすべてアフガンから出て行けという強烈なメッセージとなっている。
イラクでもアフガニスタンでもモスリム過激派組織は一環して外国人の排斥を目指し、アメリカ帝国主義に賛同する支援団体をターゲットにテロを繰り返しており、どこも泥沼状態となっている。どんなに先を見ようとしても明るい光すら見出せない状態に陥ってしまっているようだ。このような状態で一体何ができると言うのだろう。インド洋沖での給油支援が、中東における唯一日本ができる国際貢献だという考え方も確かにあるのだろうが、本当にそれが国際的な考えなのだろうか? テロに屈しない、テロと闘うことがすべてなのか疑問に思えてくる。どうも国際=アメリカへの追従のように思えてならない。武力での鎮圧で平和が訪れると考える人は、世界中どこを探してもいないはずで、武力に対しては武力で対抗してくるのが世の常である。国際貢献ということを今一度冷静に検討しなおす必要があるのではないだろうか。インド洋沖での給油だけが日本の唯一の国際貢献策というのはあまりに情けなく悲しすぎる現実です。 (K

 

 

 

 


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