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■よりみち~編集後記

更新日2023/03/16



ついに3月13日から「マスク着用が原則不要」となり、個人の判断が基本となりました。ただし、厚生労働省は、「受診時や医療機関・高齢者施設などを訪問する時」や「通勤ラッシュ時など混雑した電車やバスを利用する時」などにマスク着用するよう指導し、高齢者や基礎疾患のある人、そして妊婦など、重症化リスクのある人が混雑した場所に行く場合はマスク着用を推奨している。言葉上では個人の主体的な判断に任せ、強制しないよう呼び掛けているのだが、いつもの自己責任論で逃げが打てるよう、政府の責任にされないように最大限配慮されていることは確実である。13日からどうなることかと周囲を見回すけれども、さすが人の目を一番気にする日本人は、周りを見回すだけで行動に移すのは時間がかかりそうだ。ほとんどどこも変わりなくマスク着用している。職場でも同様で、新型コロナが「5類」に移行となる5月8日(月)のゴールデンウィーク明けまではマスク着用を義務化する会社が多いように思える。やはり3年以上も何度も何度も感染拡大の山に翻弄されてきた経験から、いくら厚労省が個人の判断に任せると言っても信用できない体質になってしまっているようです。この春のゴールデンウィークが無事乗り越えられれば、本当の意味でマスク着用義務から解放されそうだ。

マスクからの解放はまだまだ時間が必要なようだが、スポーツ観戦などで応援や声援が解禁されたことは、コロナが終わって正直良かったと思える。大相撲の中継で誰も声を上げない不気味な対戦はあまりにも可哀そうだったし、無観客でのプロ野球やプロサッカーリーグなど、あのまま続いていたら人気も半減してしまったように思える。今回日本で開催されているWBC(ワールドベースボールクラシック)の試合も、応援が解禁されていて本当に良かったと思える。海外からの旅行者も円安の影響で増加してきており、これからは海外旅行も自由にできそうだが、コロナ前に流行った格安航空券のLCCの多くが撤退した関係で、以前のように安く旅行できるようになるにはもう少し時間がかかりそうだ。さらに日本経済の低迷化が長期化して円安がさらに続けば海外旅行どころではない。

アベノミクスが失敗したことがこの日本経済の低迷につながっている証拠だと思えるのだが、今は亡き安倍元首相を信仰する自民党議員やその盲信者たちは、アベノミクスが成功したからこの程度で乗り切れたとか言い出す始末で、世界最悪の給与所得が上がらない(隣の韓国に給与所得で抜かされても動じないのはなぜだろう?)、少子化対策の無策振りは驚異的で、やっと岸田政権も慌てて「異次元の少子化対策」とか言い出したはいいが、どこが異次元かさっぱり不明のまま、出産費用を一律50万円支給するとか、奨学金を結婚出産の条件で減免するとか言い出す元少子化対策相がでてきたりと、なぜ少子化しているのか全く政府は理解できていないことが露呈している。いくら出産費用を無償化しても、子供を育て上げるまでにどれだけ負担が大きいのか、その不安をすべてなくさない限り少子化問題は解消しないことを政府が実感するしかない。異次元とは、せめて保育園から高校まですべての学費と給食費を無償化し、大学の奨学金も条件付きで無償化するくらいの政策を即実行することだろう。日本経済の低迷は大きな問題だが、その根底を揺らす少子化対策も満足にできない政府では全く話にもならないのです。(越)

 

 

 


■猫ギャラリー ITO JUNKO

 

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