現代語訳『風姿花伝』
谷口 江里也
第四回:
風姿花伝 その一
年齢に応じた稽古のありよう
十七、八歳より
この年の頃は、大変大切な時期であって、ただたくさん稽古をすればよいというものではない。なにより、声変りをしてしまうので、時分による最初の花が失せてしまう。身体も腰高になり、童形(どうぎょう)の頃の、見ていてはっとするような姿かたちの妙も消え、過ぎ去ってしまった頃のように、声も良く通る華やかな能が簡単にできることもなく、どうしたら良いかも分らなくなってくるので、本人自体がやる気を無くしてしまいかねない。(本文テキストへつづく・・・)
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