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人は誰しも知人に囲まれて生きていく
親であれ友であれ恋人であれ子どもであれ
喜びの多くは親しい人によってもたらされる
だからきっと
その逆もまたあると思える
またいつかとも思える
けれど哀しみはそれを拒むすべがない
不意に誰かがこの世から消え
大切な何かが突然そこなわれて
哀しみだけがいつまでも
水の中に空気の中に
あるいは空の向こうに遺(のこ)る
たったひとつの身体(からだ)で感じる喜びと哀しみ
もしも美というものを見つけなかったら
私たちの体はとっくに
千切れ千切れになってしまっていただろう
喜びを分かちあうために
それをいつまでも身の回りに置くために
あるいはそれに
もうひとつの喜びを重ねるために
哀しみを悲しみで終わらさないために
それにもうひとつの命と形を宿すために
あるいはいつまでも
その哀しみと共に在るために
美しさで喜びを飾る
美しさで哀しみを包む


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