■鏡の向こうのつづれ織り 〜谷口江里也のとっておきのクリエイティヴ時空
二十二 もうひとつの命 2/2
更新日2008/02/28
 



人は誰しも知人に囲まれて生きていく
親であれ友であれ恋人であれ子どもであれ
喜びの多くは親しい人によってもたらされる
だからきっと
その逆もまたあると思える
またいつかとも思える
けれど哀しみはそれを拒むすべがない
不意に誰かがこの世から消え
大切な何かが突然そこなわれて
哀しみだけがいつまでも
水の中に空気の中に
あるいは空の向こうに遺(のこ)る
たったひとつの身体(からだ)で感じる喜びと哀しみ
もしも美というものを見つけなかったら
私たちの体はとっくに
千切れ千切れになってしまっていただろう

喜びを分かちあうために
それをいつまでも身の回りに置くために
あるいはそれに
もうひとつの喜びを重ねるために

哀しみを悲しみで終わらさないために
それにもうひとつの命と形を宿すために
あるいはいつまでも
その哀しみと共に在るために

美しさで喜びを飾る
美しさで哀しみを包む



TOP | 1 | 2 | BACK


TOP-トップページ》 《コラム一覧 》 《のらりインタビュー》 コラム・バックナンバー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・現在連載コラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新・汽車旅日記 】 【店主の分け前 】 【TukTuk Race 】 
フロンティア時代のアンチヒーローたち 】 【亜米利加よもやま通信 】 【よりみち
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・掲載完了イチオシコラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  [拳銃家業 ] [貿易風の吹く島から ] [くらり、スペイン ] [グレートプレーンズのそよ風 ] [岩の記憶、風の夢 ]

   
このサイトに関するご意見・ご感想・お問い合わせはこ・ち・らまで。

Copyrights 2008 Norari