鉄格子に護られた小さな窓
飾り模様を施されてはいるけれど
白い塗装を施されてはいるけれど
外部を拒絶するためのものとしてある鉄格子
けれど
もし壊そうと思えば
簡単に壊してしまえる程度の
薄っぺらな証文のような鉄格子
そんな鉄格子に護られた窓
外部を拒絶したいだけなら
設ける必要のなかった小さな窓
外に向かって設けられた
いじらしいほど小さな窓に
人という存在とその営みの断片が映る
たった一人で生きていけるほど強くはなく
群れのなかに居続けなければ生きられないほど弱くもなく
日々を生きるだけでは飽き足らず
かといって
夢を見ることだけで満ち足りるわけでもない
ほかの動物たちのように
生きるために必要なものを
すべて自分の手足で獲得できるほど
シンプルではもはやない
人間の暮らし