美味しそうなナス。
採れたてのナスのみずみずしさは格別。
強い日差しの中で、ちゃんと水を吸い上げて
艶やかな表皮の内が、水と香りと美味しさと滋養で満ちる。
数本しかないところを見れば
採れたナスは身内で食べるのだろうが
しっかりした支えの竹を見れば
これは明らかに栽培を知り尽くした人の技。
よく見れば花は淡い紫、実は濃い紫、そして葉脈までもが紫色。
植物はどれも緑色を基調とするけれど、でも
それ以外の色をしっかりと選んで身に着ける植物の不思議。
それぞれが好きで選んだとしか思えない、白や赤や黄、そして紫。
しかも水と光の魔法を使って、食べられるようにまでしてくれて……
植物たちの誠心誠意の、なにげない献身、あるいは表現。