のらり 大好評連載中
2018/11/08掲載

■新・汽車旅日記
~平成ニッポン、いい日々旅立ち
 
第673回「川に沿い、山裾をなでる - 姫新線 津山~佐用 -
 up
10時53分に岡山着。津山線の初乗りを達成した。さて、ここからどうするかと言えば、津山線で津山に戻る。来た道を引き返すとは面白みがないけれど、次に未踏の智頭急行に乗るためには、この経路がいちばん効率がよい。智頭急行は山陽本線の上郡駅から分岐しており、岡山から上郡まで山陽本線で行くルートもあるけれども、このあたりの山陽本線は運行本数が少なくて、乗り継ぎ時間のロスが大きくなる。だいたい鉄道は趣味人に向けて作られていないから、これはもう相手のルールで旅するほかない。ゲームマスターは鉄道事業者の運輸司令様である。岡山発11時07分の津山線に乗ると、12時15分に津山駅に着く。帰りも進行方向右側に座った。これで両側の車窓を眺めたことになる。どちらもよい景色であった。さすがに紅葉は色あせていたけれども、初冬の青空が心を洗う。

杉山 淳一

杉山 淳一  

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2018/11/01掲載

■店主の分け前
~バーマンの心にうつりゆくよしなしごと
 
第361回「流行り歌に寄せて No.166「あなたのすべてを」~昭和42年(1967年)」  

私の両親はプロテスタントのクリスチャンであったため、長野県から愛知県へ引っ越した時に、礼拝に行く教会も変えた。日本基督教団の富士見高原教会から、同教団の熱田教会へ。名古屋市の熱田区にあった教会は、さすがに都会の教会らしく礼拝堂の席数は富士見町の教会の3倍以上はあったし、信者の数も5倍以上在籍していた。教会は、他でもよくあるように幼稚園の経営もしていて小さな園庭を持っていた。その園庭にあるベンチで、信者である大学生のお兄さんたちが、ギターを抱えて歌っていた記憶がある。今考えれば、いわゆるカレッジ・フォークの初期の時代だったのだろう。生活に余裕のある20歳前後の大学生が、アイビールックを無理なく着こなして、楽しそうに笑いながら何曲かを口ずさんでいた。当然のごとくその周りには、華やいだ女学生たちが屈託なく …

金井 和宏

金井 和宏  
 
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2018/11/08掲載

■イビサ物語
~ロスモリーノスの夕陽カフェにて
 
第44回「デイヴィッド・ハミルトンの少女たち その2」  up
スペインだけではないだろうが、ラテン系の国々、特にイタリア、南フランスには美形が多い。マドリッドの地下鉄の一車両に乗っている女性の70%は、そのまま日本に連れて帰ったら、即何らかのモデル、タレントになれる顔かたちを持っており、美人の範疇に入るのではないかと、我々、いたってムサクルシク、ハンサムには程遠い日本の友人たちと話したものだ。東京、ロンドン、パリの地下鉄やベルリンのSバーンに、一両にハッとさせられる美人が一人、二人しかいないのと比べ、スペインには美形が明らかに多いのだ。ただし、これには条件が付き、二十歳未満までの女性に限られるのだ。二十歳を過ぎ、結婚し、子供を持つやいなや、急変と呼びたいくらい容色が落ち、太り出すのだ。いったい全体、あの輝くばかりの美しさはどこに行ってしまったのだ…

佐野 草介

佐野 草介 

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2018/11/08日掲載

■亜米利加よもやま通信
~コロラドロッキーの山裾の町から
 
第585回「二人のノーベル平和賞」
 up
時々、ノーベル賞の受賞者の中に、アレッ? この人、まだ生きていたの? という人物や、私たちのジェネレーション、同時代の意外な人が、例えばボブ・ディランが詩人として評価され文学賞を受賞することになったりと、話題性に事欠きません。生化学、医学、物理賞などは、言われてみて初めて知る名前が多く、業績も専門家にだけ分かるような内容です。その中で、文学賞と平和賞だけは世俗性が強いので、誰が貰うことになるのか、多分に野次馬的な興味があります。政治的には中立で、あらゆる圧力に屈しないと言われているノーベル賞ですが、佐藤栄作やキッシンジャーに平和賞を与えた頃から、何かしら政治的なバイヤスを感じるようになり、もろ手を挙げて、この人物こそ賞に相応しいと言えない例が出てくるようになったと思っています。マザー・テレサは、もっとも相応しい人でしたが…。誰が候補にノミネートされているか、受賞者が決定するまで全く秘密裏に選ばれるはず…

グレース・ジョイ

Grace Joy  
(グレース・ジョイ)
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2018/10/04掲載

■『ひとつひとつの確かさ』
~表現哲学詩人 谷口江里也の映像詩
 
第48回「水が流れていく ~Water Flows」
【最終回】

48_ts

水が流れていく。
いつも通る橋の下を流れる川を
水が流れていく。
この川は、ずっと遠くまで流れて
いろんな川と合流し合いながら
やがて太平洋に流れ込む。
……
elia

谷口 江里也 

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2018/10/25掲載

■よりみち~編集後記   

海外の総領事館で自国の新聞記者が殺害され、死体も含め証拠が隠滅された事件などかつて起こったことがあっただろうか? 前代未聞の国際的な大事件が発生した。サウード家による絶対君主制の独裁国家サウジアラビアが、いま大きく揺らいでいる。 トルコ系サウジ人のジャーナリスト、ジャマル・アフマド・カショギ氏(59歳)は、サウジアラビアの主要な英字新聞などの編集長に任命された経歴を持つリベラルな近代化論者だったが、王制の厳格なイスラム法に批判的な記事が原因で強制的に辞職させられたとする報道もある。2016年12月、イギリスの新聞『インデペンデント』は、アメリカのトランプ大統領を批判したことが原因で、サウジの権力者が出版やテレビへの出演を禁じたと報じた。2017年の夏に渡米し、サウジの言論弾圧や隣国イエメンで続く内戦への介入について、アメリカを代表する新聞『ワシントン・ポスト』へ寄稿文を掲載するなど、サウジ政府を厳しく批判。

よりみち

「のらり」編集部

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